カリタス東京ニュース

カリタス東京ニュース2026年4月号

2026年03月23日

愛の奉仕活動の紹介コーナー

「社会福祉法人青少年福祉センター」訪問レポートII

今回は、3月号に引き続き東京都足立区扇に本部を置く社会福祉法人青少年福祉センターの運営する児童養護施設暁星学園を訪問しました。青少年福祉センターは足立区で自立援助ホーム長谷場新宿寮、自立援助ホーム清周寮、自立援助ホームおうぎ寮、児童養護施設暁星学園を運営し、また、新宿区では児童養護施設あけの星学園を運営しています。暁星学園の本園は法人本部に隣接しています。

暁星学園の外観です。

暁星学園の児童指導員の細澤さんにお話を伺いました。

暁星学園の指導員の方々です。(中央が細澤さん)

暁星学園の現況をお教えください。

ここが本園と呼ばれる一番大きな建物になります。本園の2階が女子6名定員の女子フロアで、3階と4階が各男子9名ずつの男子フロアになります。また別の場所に女子6名定員のグループホーム「ほきまホーム」と女子4名定員の「とねりホーム」があります。

入所者の学年ですが、その時の状況によって高校生と中学生の割合は変化します。中学生に関しては地域の学校にお願いをして受け入れてもらっており、高校生は基本的には施設から近い学校を選んだりしています。

右側の建物がほきまホーム、左側の建物が清周寮となります。

 

男子フロアの食堂となります。

入所される子どもたちは最近の傾向としてどのような理由で施設に入居するのでしょうか。

虐待の経験があって入所する子どもはもちろん多くいます。また、養育困難など、経済的に問題を抱えた家庭など様々な理由があり入所されるお子さんも多いと感じています。片親と呼ばれるご家庭も多い印象ではあります。

子どもたちの居室です。

中高生の方だけが入所してくるということで特に難しい点は何かありますか。

中学生から施設に入所する子で、在園期間は長ければ6年間ありますが、高校生から入る子どもは長くても3年間となります。関係性を作るのにはすごく時間が短いので、関係性づくりも大切にしながら、できるだけ社会に出ていく中で必要な知識等を身につけてもらえるよう支援を行っています。

また、中高生という思春期の多感な時期ですので、指導がすごく入りにくい部分もあって、難しいところがあります。特性がある子どももいるので、一人一人に合わせた支援をするという難しさがあります。

職員も若い人が多く、子どもたちとの距離感を注意しながら関わらなければならない部分もありますが、年齢が近い分、自分が経験してきたことをそのまま伝えられるところがあります。

 

女子フロアの食堂です。

中高生の方だけが入所してくるということで特に良い点は何かありますか。

中高生だけなので他の児童養護施設とちがい就寝時に子どもの夜泣き等がないので、その分宿直でも消灯時間後は休むことができます。

また、基本的に対話でコミュニケーションが取れます。何か問題があった場合、話し合いをしていくことができます。根気が要りますが、子どもたちとぶつかり合って、それを一緒に乗り越えた時に関係性が良くなることもあるので、やりがいを感じることがあります。

大学を目指している子どもも多く、進路相談や受験手続きの手伝いも行います。

この養護施設から、自立援助ホームの方に行く子どもいるのですか。

法人内の施設でも自立援助ホームがありますので、見学をさせてもらって受け入れをお願いする子どもがやはり多いです。自立して一人暮らしされる子どもか、自立援助ホームに入る子どもが多いという印象です。

この仕事をしていて良かった思う瞬間はどのようなときですか。

ここを卒園した子どもたちが来園して、「今、頑張っているよ」と話をしてくれる時、日常でも子どもとの関わりが増えてきて、子どもが「今日学校でこんなことあったんだ」と言って嬉しいことの共有ができた時、本当に何かそういう些細なことが嬉しいというか、楽しいなっていう瞬間ですかね。毎日が楽しいです。

新宿区中落合にあるあけの星学園の外観です。

 

カリタス東京活動報告

世界病者の日ミサ報告

2月11日(日)世界病者の日、午後2時から東京カテドラル聖マリア大聖堂で世界病者の日ミサが行われました。主催はカトリック東京大司教区ですが、運営をカリタス東京が担当しました。主司式は菊地功枢機卿で約250人が参加しました。

手話通訳と要約筆記の対応を準備し、ロゴス点字図書館に作成してもらった点字版のミサ式次第を用意しました。また、東京教区YouTubeチャンネルでライブ配信も行いました。これは、「病床の人も参加できるように、病者の日ミサこそライブ配信をしてほしい」との声に応え昨年から実施しています。第一朗読は、福音史家聖ヨハネ布教修道会のシスター桑葉が手話で行ってくださいました。シスターが朗読台から手話で行い、それを手話通訳者がマイクをとおして発信しました。

菊地枢機卿は、説教の中で「教会が病者のために祈るというのは、もちろん第一義的には、イエスご自身がそうされたように、具体的に奇跡的な病気の治癒があるようにと願ってのことですが、同時にもっと広い意味をそこに見いだして、祈りを捧げています。それは互いの結びつき、助け合い、思いやりの次元から、主イエスと出会い、ともに歩むためであります。」「世界病者の日は、具体的な病気や困難さを抱えている人たちだけを対象にした、特別な人のための特別な日なのではなく、わたしたちすべてが、主の癒しの手に包み込まれ、安らぎと希望を与えられていることに感謝し、自分も同じように生きようと決意する日であります。」「わたしたちは、単に主イエスの癒しの手に包まれて安心を得たいだけでなく、主イエスと一致したいと願っています。そうであるならば、自分も助けられ生かされていることを自覚しながら、自分の時間を割いて、困難を抱える人とともに歩む道を選択するしかありません。」と呼びかけられました。

 

教会が行う愛の奉仕についての公開学習会を開催しました

2月23日(月・祝)午後1:30から、カテドラル構内関口会館ケルンホールにて、「教会が行う愛の奉仕についての公開学習会」を開催しました。団体や小教区の活動グループなどで愛の奉仕に取組む方々や奉仕活動に関心のある方など約80人が参加しました。プロクラムは、①アンドレア司教のお祈りとお話し、②活動団体からの報告、③小グループでの分ち合いでした。

アンドレア司教のお話しは、福音書の「善きサマリア人」の箇所(ルカ10・25-37)を引用して、・誰が隣人かを決めるのではない。自分がどのように隣人になるかが問われている、・教会の愛の奉仕(カリタス)は「教会の心」です。プログラムや制度にとらわれず、人とその人の物語を見てほしい。・祭司とレビ人のように「無関心」ではなく、心を動かされる存在となってほしい。・サマリア人が宿屋の主人につなげ継続した支援を実現したように、共同体として取組んでほしい、・教会の活動は、一時的ではなく寄り添いいっしょに歩むこと。活動をとおしてイエスの姿を現してほしい、などと参加者を励ましてくださいました。

その後3つの団体から、徳田教会「ぶどうの木とくでん」のフードパントリー活動、田園調布教会「多摩川支援の会TAMAちゃん」のアウトリーチ活動、麹町教会「あしたのいえプロジェクト」のシェルター活動について現場での取組の様子について話を聞きました。そして、8つのグループに分かれて、分かち合いを行いました。

ちょうど四旬節の期間中の行事ということで、改めて「愛の奉仕(カリタス)」について学びながら祈り考える機会となったと思います。今回は初めての取組で、生活困窮者支援団体の方々に報告をしていただきましたが、「愛の奉仕」と言っても、障がい者支援、子ども・女性・高齢者支援、外国人支援など様々な分野があります。来年もまた違った分野をテーマとして開催したいと思いますので、是非ご参加ください。