愛の奉仕活動紹介

愛の奉仕活動紹介: Vol.5 山谷おにぎりの会

2024年02月20日

山谷おにぎりの会

まず、千葉県松戸市にある松戸教会で行われている「山谷おにぎりの会」の活動現場を訪問しました。松戸教会はJR常磐線松戸駅の東口から徒歩10分ほどの、小高い丘のふもとにあります。松戸教会はもともとJR松戸駅の東口の目の前の現在のイトーヨーカ堂がある場所にあり、1970年代に都市計画で現在のところに移転したとの事でした。聖堂の隣には聖ミカエル幼稚園、また5分ほどの距離には愛徳カルメル修道会松戸修道院があります。

カトリック松戸教会の外観と聖堂内。

「山谷おにぎりの会」は「山谷夜回りの会」の活動日である毎月第1、第3木曜日(夏季を除く)に合わせて、教会の信徒会館の集会室でおにぎりを作り、それをカトリック三河島教会まで持っていき、教会に一旦預けます。夕方に「山谷夜回りの会」のメンバーが車で取りに来て、東京の山谷地区でこれを手渡しています。

この活動には代表の上坂さんをはじめ松戸教会の信徒の方々を中心として、愛徳カルメル会のシスターやボランティア等毎回10名以上の方々が参加しています。

私が訪問したのは1月の中旬の木曜日でした。午前9時過ぎにお伺いすると、1階の厨房では2升炊きのお釜2台でご飯を仕掛けている最中でした。おにぎりの作成開始は9時半からで、スタッフの方々が「おはようございます」の挨拶とともに教会に集まってきます。

まずはお釜2台でご飯を仕掛けます。

厨房の隣にある集会室では、机の上におにぎりに混ぜる具材が出されています。具材は定番の「梅干し」「梅しそ」「おかか」「海苔」となります。ボールにほぐした梅干と細かく切ったしそを入れてよくかき混ぜておきます。別のボールにおかかと細かくちぎった海苔を入れておきます。

おにぎりに混ぜる具を作ります。

ご飯が炊き上がると、一釜を2つのボールに移します。ご飯をうちわで扇ぎながら少しさまし、塩を入れ混ぜ合わせ、次に梅干しを入れてさらによく混ぜあわせます。その後、おかかと海苔を混ぜて、最後に醤油で味を整えます。ご飯だけでも大変美味しい味に仕上がります。

ご飯に具を混ぜ込みますが、けっこう力仕事となります。

別のテーブルでは、おにぎりを握る前準備として机の上にパットとサランラップが並べられます。具が混ぜ終わると、おにぎりの握りに入ります。手際よく、一つ一つふっくらと握っていき、最後に海苔が巻かれてご飯が少し冷めてからラップに包んで仕上がります。

おにぎりを握って海苔を巻いて完成です。

この後、3釜目のご飯が炊き上がるまでの間に、食材の整理等を行います。3釜目が炊き上がると同様におにぎりを作っていき、おにぎりは保冷バックに入れられます。この日には120個のおにぎりを作りました。

完成したおにぎりは配送の為にパックされます。

献品の食材を無駄にしないよう賞味期限を確認しながら整理します。

おにぎり作りと後片付けが終わり、みんなで茶話会をやっていると、三河島教会へおにぎり等の配送を担当する方が到着して話に加わります。ひとしきり話が盛り上がり、三河島へ出発の時間になると車におにぎりと献品の衣類や日用品を積んで三河島教会へ出発します。三河島教会に約40分で到着すると、主任司祭の鈴木神父様が受け入れてくれてくださり、おにぎり等は教会に一時保管されます。夕方に、今度は山谷夜廻の会のスタッフが車で取りにきて山谷へと運ばれることになります。

持ち寄ったお菓子で茶話会がお祈りで始まります。

支援物資を積み込み、三河島教会に向かいます。

 

明治通り沿いにあるカトリック三河島教会の外観です。

代表の上坂さんに話を聞くと、山谷おにぎりの会は山谷夜廻の会との連携を取りながらかなり昔から続いている活動で、上坂さんは会の代表を交代して間もないとのことでした。米、梅干し等の食材はほとんど献品や献金で賄われているとのことで、山谷おにぎりの会の何人かは山谷夜廻の会の活動にも参加されているとのことでした。また、特に配送の仕事はもう少し若いひとも参加してもらえればという希望もおっしゃっていました。