お知らせ

カリタス東京通信 2023年4月号

2023年04月12日

愛の奉仕の活動団体・グループの現状について

カリタス東京の大きなミッションとして教区内の愛の奉仕の活動団体・グループのネットワーク化が掲げられています。カリタス東京は、神のいつくしみと愛を証している業は様々ある中で、社会福祉、正義と平和、人権といういわゆる社会司牧全般に焦点を当て、これらの活動に従事している団体・活動グループの現状把握をすることから活動を始めました。 現在把握している範囲では、教区内にはカトリックの精神を起源とする社会福祉法人、NPO等が運営している福祉施設が約70カ所、小教区内には53グループ、小中高等学校では14グループが活動をしています。小教区の活動グループに関しては、まだアンケートに回答いただけていないグループがあると考えています。 さて、現在把握している範囲でどの様な分野でどの様な活動がなされているかについて分野毎に述べていきたいと思います。カリタス東京では活動分野を、1)ホームレス・生活困窮者、2)子供・女性、3)障がい者、4)高齢者、5)滞日外国人、6)海外支援、7)正義と平和・人権・その他の7つに分けています。 ホームレス・生活困窮者支援では、山谷地区で長期間にわたりホームレスへの医療・看護・食事・住居等を提供し続けている修道会・NPO・任意団体があり、これら団体を支援する多くの小教区・学校のグループがあります。また、小教区には地域のホームレスに食料配布等により直接支援している単独あるいは教会横断的な複数のグループがあります。さらに、フードパントリーを行政と組んで自ら実施する、あるいは、行政の支援に対して食料備蓄・配布のための場所の提供や食料品を提供するグループがあります。シングルマザーへの支援では、子ども食堂を直接設置する、あるいは、既存の地域の子ども食堂に食品を提供しているグループがあります。ホームレスの方にシェルターを提供しているグループもあります。 次に、子供・女性への支援ですが、子供に関しては社会福祉法人が運営する乳児院・児童養護施設が中心となっています。戦前、終戦後に結核患者等の子弟や戦災孤児の養育を修道会や信徒の篤志家が長く担ってきていて、現在でも、これらの乳児院・児童養護施設が子供達の養育に携わっています。また、青少年の自立を支援する施設の運営、DVから女性を守るシェルター設置や啓発活動を行う団体が複数活動されています。 障がい者に関しては、成人・児童各々を支援する社会福祉法人、公益財団法人、NPOが居住型や通所型の施設を運営しています。地域の基幹施設となっている例も複数あります。また、この分野では点字図書館や障がい者が自ら結成した団体、小教区にも手話等で障がい者を支援するグループがあります。 高齢者については、老人ホーム、デイケアを提供している社会福祉法人が複数有ります。 滞日外国人支援としては、教区の組織や子供の教育に携わる団体があり、小教区にはこれら団体を支援したり、自ら日本語教室等で外国人を直接支援しているグループがあります。海外支援に関しては小教区や学校で様々な地域に対して行われています。 この他にも、病院等の医療機関やホスピスを運営している医療法人・福祉法人や薬物依存者の回復や受刑者の社会復帰の為の通所型・居住型施設の運営、困難を抱える若者の生活支援、心理カウンセリングを行っている団体があります。正義と平和、人権に関してはこれまでの教区の組織に参加していた方々が団体として活動を継続しており、また、小教区の活動グループもあります。 今後、カリタス東京では様々な方法で愛の奉仕を行っている団体・グループの活動を紹介し、抱える課題や将来への展望を教区内で共有して、多くの信徒の方が愛の奉仕の活動に何らかの形でかかわるきっかけを作っていければと考えています。  

事務局 小池四郎