お知らせ
2023年平和旬間行事報告
2023年10月02日
8月12日土曜日、4年ぶりに東京カテドラル聖マリア大聖堂と関口会館ケルンホールにて平和旬間行事を実施することができました。午前11時より大聖堂で平和を願うミサ、午後1時30分からケルンホールで松元ヒロさんのトークライブ、午後3時から大聖堂で社会学者、東京都立大学教授・宮台真司さんの講演会でした。
平和を願うミサ
主司式は菊地功大司教、12名の共同司式司祭、約300人が参加しました。東京教区では、この平和旬間で特に姉妹教会であるミャンマーの教会を忘れることなく、平和を祈ることとしており、多くのミャンマー出身の方も参加しました。 大司教は説教で、「『戦争は死です』。同時にそれは、偶然もたらされた災害ではなく、『戦争は人間の仕業』でもあります。ですから、それを止めるのも人間の務めであります」そして「平和を語ることは、戦争につながる様々な動きに抗う姿勢をとり続けることでもあり、同時に人間の尊厳を危機にさらし、いのちを暴力的に奪おうとするすべての行動に抗うことでもあります」と話されました。講演会
大聖堂での宮台真司さんの講演会には約300名が参加しました。カトリック信者である宮台さんは、今日の平和を考えるにあたって、キリスト教徒の側からイスラム教をよく理解すること、そしてイスラムの教義は戒律などにはっきり定められていることが多いのに比べ、イスラム教と比べてはるかに未規定の部分が多いキリスト教とは何か考え直す必要性について話されました。最後に、「キリスト教にアドバンテージがあるとしたら、教義的に不完全でありいろいろ考える余地がるところ。これからも仲間と議論し徹底して考え続けることが、平和や人類の良き将来に私たちを導いてくれるでしょう」と話を締め括られました。 ミサと宮台さんの講演は、カトリック関口教会のYouTubeチャンネルで見ることができます。 平和旬間期間中、関口会館のエントランスホールに、東京教区ミャンマー委員会によってミャンマーの支援先の活動を紹介する写真展示コーナーも設けられました。当日はミサ献金とイベント会場での献金合わせて235,497円が集まり、ケルン教区と共同で推進しているミャンマーの避難民の子どもの教育プロジェクト「希望の種」の活動のために、ミャンマー委員会を通して活用されます。松元ヒロさんトークライブ報告
カトリック東京正義と平和の会 齊木登茂子
東京教区内の教会では初めてとなる、松元ヒロさんのトークライブを開催しました。ケルンホールの収容人数を考えて「先着200名」としましたが、事前の問い合わせでは、「ヒロさんを無料で見せるなんて大変なことになりますよ」という内容が多かったので、さぞ行列が出来るかと心配していましたが丁度200名の方に観て頂けました。 会場は「ヒロさんを観たことのある方」と「初めて観る方」が半々くらいでした。大聖堂のミサ後に、我々スタッフの「面白いから観て行って」という呼びかけに応えて「知らないけれどあなたがそういうなら…」と会場に足を運んで下さった方もいらっしゃいました。 司会の簡単な挨拶の後、ヒロさん得意の政治風刺から始まりましたが今回は、自民党女性局のフランス旅行のネタからでした。ヒロさんは、どこの協会(教会)にも政党にも所属していないから「自由に話せる」とおっしゃり、政府の批判や政治家の話題を面白可笑しく伝えてくれます。また、本の紹介もしてくれ、「帰りにはあの本を買って帰ろう」と思わされます。平和旬間行事なので「憲法くん」のネタを必ず入れて欲しいと事前にお願いしていたので、「アンコール」の演目に入れて下さっていました。日本国憲法の前文を憲法自身に成り代わって暗唱する姿に、拍手喝さいでした。ライブ中、手話通訳者や要約筆記の方々を困らせるくらいのマシンガントークで一時間、会場を笑わせ、ほろりとする話も交えて観客を魅了してくださいました。私たちが聖書を読み祈りながら、どう考え行動したら良いのかを話し合う機会にもなったかと思います。