お知らせ

カリタス東京通信 2023年1・2月号

2023年01月10日

神の民の社会司牧

カリタス東京 常任委員会委員長 天本昭好

カリタス東京 創設の経緯と趣旨

カリタス東京は、カトリック東京大司教区の新たな委員会組織として2022年4月24日に創設されました。2020年12月末に、カトリック東京大司教区の宣教司牧方針が発表され、具体的な取り組みの一つとして、「教区カリタスの創設」が明記されました。「カリタス」はラテン語で愛を表し、世界各地でカトリック教会全体の愛の奉仕の活動組織の名称として使われています。日本にはカトリック司教協議会の委員会であるカリタスジャパンが、日本を代表するカリタス組織として存在しますが、カリタス東京はカリタスジャパンの下部組織ではなく、教区カリタスとしての東京教区独自の組織です。 宣教司牧方針から約1年半の準備を経て立ち上がりましたが、コロナ禍という状況下のなかで、人的財政的資源も限られているのが現状です。従来の委員会ごとに個別に担当司祭を置き、そこで分野別に社会司牧にあたるスタイルから、神の民として信徒、修道者、司祭が合意形成したうえで協働していくプロセス、いわばシノダリティを運営のスタイルとしていきます。カリタス東京は、社会司牧の特定の課題のためだけに組織されたのではありません。福音の精神に基づきながら、日本の司教団ならびに教皇フランシスコが「福音の喜び」で指摘している社会へのまなざしのうちに活動していきます。それは、時のしるしを識別しながら、「人格の尊厳」と「共通善」が損なわれていく社会の側面に声を上げ、すべての人が全人的発展の実りを味わうことができる社会へと歩めるように、善意あるすべての人と共に働いていくことを目指していきます。そのなかで最初の取り組みとして、東京教区の宣教司牧方針策定の課題の中から、課題9「教区全体の『カリタス愛の奉仕』の見直しと連携の強化」と課題10「東日本大震災への取り組みに学ぶ将来の災害への備えの充実」を優先的に取り組みます。

取組の最初の一歩 - 連携促進、災害対応

(1) 東京教区内のカトリック系活動団体・グループのゆるやかな連携促進
東京教区内では、カトリックの理念に基づき大小さまざまな団体・グループが愛の奉仕の取組みを行っています。それは小教区内の活動団体・グループ、法人格を持つ団体、任意団体、修道会やカトリック学校での活動グループなどです。現在全体像を把握しようと取組んでいますが、これらの団体が連携して協力し合って、活動がより豊かなものになるように教区として取組みます。
(2) 災害対応活動(平時)
災害はいつどこで発生するか分かりません。東京教区内(東京都・千葉県)での災害発生に備えて、平時における取組を推進します。教区本部の災害対応体制の構築、教区災害対応スタッフの養成、小教区での災害への備えの支援等を予定しています。   これから教区ニュースにて、カリタス東京の活動の様子や社会司牧に関わる情報発信、また教区内の愛の奉仕の活動団体紹介等をさせていただきたいと考えています。カリタス東京事務局は専従者として田所功さん(吉祥寺教会所属)と小池四郎さん(関口教会所属)の二人からはじまっています。 カリタス東京の取り組みが東京教区の皆さんそれぞれの新しい出会いと気づきの機会となり、協働の輪がひろがっていきますように、神の祝福と恵みがもたらされますように、祈りのうちに活動してまいります。ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。 なお、カリタス東京の事務局は、目黒教会敷地内のカトリック東京国際センター(CTIC)と同じ場所にあります。お問い合わせ、ご意見・ご要望等は事務局までお寄せください。