カリタス東京ニュース

カリタス東京ニュース2025年7月号

2025年06月20日

インフォーメーション

能登支援ボランティア募集

名古屋教区の被災地での活動に東京教区として寄り添い協力していく取組として、定期的に現地を訪問しボランティア活動への参加を計画しています。

  • 2か月に一回程度、2泊3日 (日程は未定です)
  • 一回につき6~8名
  • 交通費の一部を補助します

参加してみたいと思われる方は、カリタス東京事務局までご連絡ください。

カリタス東京事務局

電話: 03-6420-0606

E-mail: info@caritastokyo.jp

 

2025年 東京教区平和旬間行事

テーマ:「平和を実現する人々は幸い 戦後80年 不戦の誓いを新たに」

2025年8月9日(土)
講演会

13時~15時 ケルンホールにて

  • 講師 浜矩子さん (同志社大学名誉教授、カトリック渋谷教会信徒)
  • 演題 『戦後80年キリスト者としての平和への新たな決意』
  • 副題「過去を振り返ることは将来に対する責任を担うこと」ヨハネ・パウロ二世
平和を願うミサ

15時30分~16時30分 …大聖堂にて 菊地枢機卿主司式

平和巡礼ウオーク

16時30分~ コース:カテドラル → 目白駅

 

愛の奉仕活動の紹介コーナー

「野のゆり会」訪問レポート

今回は東京都文京区関口にあるカトリック関口教会に所属する活動グループ「野のゆり会」を訪問しました。関口教会は東京メトロ有楽町線の江戸川橋から徒歩で10分、JR目白駅からはバスで10分ほどの位置にあります。関口教会の正面玄関前の道路を挟んだ向かい側には旧山縣有朋邸であった椿山荘、周辺には旧細川庭園、日本女子大学などがあります。関口教会は1900年に小教区として設立され、1920年には築地教会から東京の司教座聖堂がこの教会に移されて現在に至っています。先の大戦の空襲で聖堂が焼失してしまいましたが、戦後ケルン教区の多大な支援を受けて1964年に現在の聖マリア大聖堂が献堂されました。この大聖堂は丹下健三氏の設計によるものです。敷地内に大司教館や引退した司祭のためのペトロの家があり、日曜日のみならず平日も内外から多くの方が訪れています。

カトリック関口教会の外観です。

 

聖マリア大聖堂の内部です。

野のゆり会は毎週日曜日のミサの前後や主の降誕前夜祭の時に信徒会館前で海外の教育支援の寄付金を集めるために、クッキーの販売をしています。6月の日曜日のミサ前にお邪魔をして代表の林純子さんさん、小平佳子さんにお話をうかがいました。

この日の担当メンバーの方々です。

40年前から続いている活動と聞いていますが、野のゆりの活動が始まった経緯と今までの歴史について教えて下さい。

今から40年前に、関口教会の御正登紀子さんを始めとする何人かの女性の信徒の方々が、海外の途上国の子供達のために活動をしたいと考えました。当時、三軒茶屋教会のあるグループの方々が小田原の製菓会社に、カトリック教会のチャリティー用のクッキーの製造をお願いしているのを聞いて、自分たちのグループでもその製菓会社のクッキーを販売して海外の教育支援を行おうと、この活動がスタートしました。

信徒や来訪者の方々とコミュニケーションをとりながら楽しく活動をしています。

現在のグループのメンバーと活動内容はどのようになっていますか。

現在のメンバーは6名で、その内、活動初期から活動しているのは小平さん、大谷さん、高木さん、松原さんの4名で皆さん元気に毎週参加されています。少し高齢化して荷物運びが厳しくなって来たこところ、林睦さん、3年程前から、若い男性の森川さんが活動に加わってもらい、販売、荷物運び等に協力して頂いております。

販売しているクッキーは現在も、引き続き最初の製菓会社から分けていただいていて、季節で少し変わりますが基本的にはクッキーの箱入りで、サイズ違い5種類と3種類の袋菓子を提供しています。

箱入りのクッキーで贈答品としても評判がいいです。

 

小分けにされた袋入りで、美味しくてすぐになくなってしまいます。

現在支援している団体・活動はどのような所があるのですか。

40年間で支援先はそのニーズの変化によって少しずつ変更はしています。2023年度には次の五つの団体に支援金を贈ることができました。

まず、「NPO法人ビラーンの医療と自立を支える会」というフィリピンのビラーン民 族の初等教育普及・奨学金支援に携わっている団体です。二つ目は「ネグロス雙葉会」というフィリピンのネグロス島で子供達の支援を行なっている団体です。三つ目は「認定NPO法人ESA」で、バングラデシュやインドの子供達の教育支援を行なっている団体です。四つ目は「イエスのカリタス友の会」で、イエスのカリタス修道女会のシスター方がボリビアのファティマ等で行なっている子供支援活動を支えている会となります。最後に、唯一の国内支援先として公益社団法人ガールスカウト日本連盟も支援をしています。

各支援先からのお手紙です。

教会との関係はどのようになっていますか。

私達の主な援助先は前にも述べましたように発展途上国の子供達の初等教育に対するものとなります。読み書きや計算が出来る事が大人になり、人身売買、戦争に加わる事無く生業を身につけられると信じて、自立を促すようにする援助活動です。

教会の皆様から、40年にわたりご賛同を頂き、現在に至るまでクッキー販売の活動を続ける事が出来ています。

抱えている課題はなにかありますか。

諸物価高騰の為、クッキーの仕入れ値が2割上がってしまい、売り上げの収益を寄付していますので、昨年来、寄付金を減額せざるを得なくなりました。

教会の皆様からもご支援を頂く為に、新しい商品等をもって活路を見出す為にメンバーで様々考えています。

この活動をされていて喜びを感じる時とはどんな時ですか。

この活動をしていて、一番の喜びを感じるのは、明るい笑顔に満ちた援助支援先の子供達から、神様、イエス様への愛と感謝に満ちたクリスマスカードが、毎年、習いたての英語で書かれて送られて来る時です。日本の子供達と世界の子供達の明るい未来と世界平和🕊️を願って、活動を続けています。

ファティマの子供達のクリスマスの様子です。子供達のカードも一緒に送られてきます。

 

ESAの子供達からのお礼状です。

 

「生活困窮者を支援する会」訪問レポート

今回は東京都文京区関口にあるカトリック関口教会に所属する活動グループ「生活困窮者を支援する会」を訪問しました。関口教会は東京メトロ有楽町線の江戸川橋から徒歩で10分、JR目白駅からはバスで10分ほどの位置にあります。この場所は常陸国の松平頼徳公の屋敷跡で、1877年以降、築地神学校教授のレイ神父によって聖母仏語学校、食パン製造部(現在の関口パン)等が設置されました。その後、1899年に当時東京で最大の関口天主堂が健堂され、翌年小教区聖堂として認められました。そして、1920年には築地教会から東京の司教座聖堂がこの教会に移されて現在に至っています。先の大戦の空襲で聖堂が焼失してしまいましたが、戦後ケルン教区の多大な支援を受けて1964年に現在の聖マリア大聖堂が献堂されました。この大聖堂は丹下健三氏の設計によるものです。敷地内に大司教館や引退した司祭のためのペトロの家、韓人教会の事務所があるカトリックセンターがあり、日曜日のみならず平日も内外から多くの方が訪れています。

カトリック関口教会の外観です。

聖マリア大聖堂の内部です。

6月の活動のある日曜日のミサ前にお邪魔をして代表の小池規久子さんにお話をうかがいました。

生活困窮者を支援する会の活動が始まった経緯について教えて下さい。

今から3年前に関口教会の信徒数人が集まって、生活困窮にある人のために何か活動できないかを考え始めました。話し合いの中で、既に活動をしているグループや団体を支援する活動であれば、直ぐに始められるのではないかということになり、支援先を探しました。その結果、関口教会の若者も参加している山谷夜廻の会、麹町教会の毎月曜日の朝ホームレス等の方にカレー弁当を配っている聖イグナチオ・カレーの会、さらに、関口教会の助任司祭だった高木神父さまが所長をしているカトリック東京国際センターを支援先とするとこに決めました。活動を始めるにあたって、主任司祭と運営委員会の承認をいただき活動を開始しました。

偶数月は聖イグナチオ・カレーの会への献金、山谷夜廻りの会への献品のセットとなります。

現在のグループのメンバーと活動内容はどのようになっていますか。

現在のメンバーは約8名で、毎月第一日曜日に活動をしています。偶数月は麹町教会の聖イグナチオ教会カレーの会へ支援金の献金、奇数月はカトリック国際センターへの食料品等の献品と献金をおこなっています。また、山谷夜廻りの会の献品は毎回行っています。カトリック国際センターへの献品は活動日の翌週には目黒にあるセンターの事務所に運んでいます。山谷夜廻りの会への献品については、分類等を若者のグループが行い、教会のメンバーの方が必要に応じて持っていってくれます。

信徒会館前で活動をしていると、信徒の方々がミサ前後に立ち寄ってくださいます。

現在支援している団体・活動はどのような所があるのですか。

現在支援させていただいている団体は3つです。麹町教会の聖イグナチオ・カレーの会は、コロナ前は毎週月曜日に教会の信徒会館の1階で野宿者の人たちにカレーを提供したりシャワーを提供したりしていましたが、コロナ禍以降はカレー弁当を朝早くから提供しており、その数は最近では毎回200食以上となっています。

カトリック国際センターは東京教区ニュースでも毎月記事を掲載していてご存じの方も多いと思いますが、日本で困難を抱えている外国の方に食料やその他の生活支援をおこなっている教区の組織です。その時々の国際情勢によって頼ってこられる方の地域や国籍が変化しますが、担当しているシスターと連絡を取り合って出来るだけニーズに合うような食料や生活用品を集めるようにしています。

山谷夜廻の会はフランシスコ会の中谷神父様が山谷で始めた活動がその源流となっている活動で、現在は若い人たちが中心となって、様々な年齢層、地域の方が月2回(第1、第3木曜日)集まって山谷地区のアウトリーチをしています。そこで配布する衣料品を中心に献品を集めています。(聖イグナチオ・カレーの会山谷夜廻の会に付いては、カリタス東京のホームページの愛の奉仕活動紹介コーナーで詳しく紹介されていますのでご覧ください。)

聖イグナチオ・カレーの会の活動日の朝、麹町教会の前にはカレーを受け取る人の列ができます。500グラム程度あるカレー弁当です。

集められた献品は、山谷夜廻りの会のボランティアの手によって山谷の人々のもとに届けられます。

 

集められた食料品はカトリック国際センターのシスター方の手を通じて外国からきている困窮者の方々に渡されて行きます。

教会との関係はどのようになっていますか。

現在、教会の活動グループに所属しており運営委員会等の活動にも参加しています。支援日の前週には教会の週報で呼びかけてもらっていて、毎月信徒の方々から寄付金と様々な寄付をいただいています。高齢者の方が、キャリーで食料品の箱を積んで持って来てくださる場合もあります。また、活動日以外に商品を入れておくボックスを置かせてもらっています。

抱えている課題はなにかありますか。

活動している人が高齢者だけにならないように、若い世代に人にもできるだけ声をかけて活動に参加してもらえるように心がけています。物価高騰で支援を求めてきている人が増えてきていると活動をしている方からは話を聞いています。初めて歴史があるわけではありませんが、出来るだけ継続して活動が続けられるよう、信徒の方々のご理解を得ながら頑張っていきたいと考えています。

出来るだけ参加しやすいように出来る範囲で協力して活動しています。

この活動をされていて喜びを感じる時とはどんな時ですか。

愛の業の実践を求める教会共同体の中で、信徒の方々が生活に困っている人たちのために何かしたいと思い、食糧や衣類をお持ちになり、あるいは献金をしてくださる。その想いと献品・献金を確実にお届け出来るように出来た時に、両方の想いと笑顔が心の中で結び付くことにこの活動の喜びを感じます。

 

カリタス東京活動報告

能登半島地震被災地報告会を開催しました

6月7日(土)午後1時より、麹町教会アルペホールにて能登半島地震被災地報告会を開催しました。現地にボランティアで行ったことのある人やこれから被災地支援として何かやりたいと思っている人など約35名が参加しました。さいたま教区・横浜教区からの参加者も6名ありました。報告者として名古屋教区司祭でカリタスのとサポートセンター長の片岡義博神父にお越しいただき、震災から1年5カ月となる現地の状況、カリタスのとサポートセンターが現地で行う復興支援活動の様子などについてお話を伺いました。

名古屋教区は、発災後から金沢に「カリタスのとサポートセンター」を立上げ、七尾教会に「ボランティアベース」を開設し、水や救援物資の提供、がれき撤去、家屋の片付け支援、仮設住宅でのサロン活動、「じんのびカフェ」の定期開催などに取組んでおられます。被災した輪島教会を現在建替え中で、ボランティアが宿泊するスペースを含む建物が9月には完成予定とのことです。被災地にはまだ多くの住宅が崩れたままの状態で残されていて、復興にはまだまだ時間がかかる見通しとのことです。そういった住宅の片付けの手伝いや、仮設住宅の被災者の方々への支援など、現地で必要とされている取組はまだまだたくさんあるそうです。現地のボランティアに参加してくださいとおっしゃっていました。また、被災者の中には「忘れられている」という気持の方も多く、たとえ被災地訪問は難しくても、メッセージカードのようなものを作成して送ってもらうのも支援になりますとのことでした。

片岡神父の報告の後は交流会を行いました。シスターズリレーで現地に行ったことのあるシスターの体験談やボランティア参加の体験談、これから小教区で取組みたいと考えていることなどを全員で分かち合いました。他の人がどんなことを行っているのか、何を考えているのかなど新たな発見もあったのではないでしょうか。会場では輪島朝市支援として輪島海産物の頒布コーナーも用意し、多くの方にご協力いただきました。

 

カリタス東京では、定期的に現地を訪問しボランティア活動への参加を計画しています。

参加してみたいと思われる方は、カリタス東京事務局までご連絡ください。

カリタス東京事務局

電話: 03-6420-0606

E-mail: info@caritastokyo.jp